日商簿記2級は何の役に立つ?~経理歴10年のもりゾーが徹底解説~

日商簿記3級は何の役に立つ?に続いて日商簿記2級が何の役に立つのか経理歴10年のもりゾーが解説します。

簿記を勉強しようと検討中、もしくは会計に関わる仕事に就きたいと思っている方の参考になればと思います。

日商簿記検定2級とは?

まず日商簿記検定2級とは、商工会議所が主催する簿記検定試験の一つで、企業が応募者に対して求める資格ランキングTOPの大人気の資格です。

経営管理に役立つ知識として、最も企業に求められる資格の一つ。企業の財務担当者に必須。
高度な商業簿記・工業簿記(原価計算を含む)を修得し、財務諸表の数字から経営内容を把握できる。
高校(商業高校)において修得を期待するレベル。

引用元:日本商工会議所公式HPより

日商簿記2級は3級と違い、専門的な内容も増えるため、経理・財務の仕事に就きたい人にとっては必須と言っていいような資格です。

経理・財務職以外でも、日商簿記2級を持っていると財務諸表がどのように作られているのか、その構造を理解できるので財務諸表から数字を読むための第1歩にもなります。

日商簿記検定2級を取得するメリット

それでは日商簿記2級を取得するメリットについて見ていきましょう。

  1. 就職・転職活動で武器になる(経理で正社員を目指すなら必須と言える)
  2. 企業の財務状況を理解できる
  3. ワンランク上の資格にステップアップする時の基礎になる

 

日商簿記2級取得のメリット1「就職・転職活動で武器になる」

管理部門系の仕事に就きたい人にとっては日商簿記2級を取得することでとても有利になります。とくに経理・財務職で正社員として上を目指していくには必須と言っても過言じゃありません。

そういう意味では日商簿記3級は応募するのに必要最低限、日商簿記2級は実務で使えるレベルの資格になります。

他にも特にデスクワーク系の仕事であれば、日商簿記2級を持っていればより目に留まるでしょう。

冒頭でも述べた通り、日商簿記2級は企業が応募者に求める資格ランキングで1位になっています。

その分日商簿記2級は就職・転職活動で武器になるだけでなく、自分の仕事の幅を広げるきっかけにもなる資格と言えるでしょう。

日商簿記2級取得のメリット2「企業の財務状況を理解できる」

日商簿記2級の知識は経理・財務系の職種において大いに活躍しますが、日商簿記2級を学習すると財務諸表の仕組みがわかるようになるので、営業職希望で就職活動や転職活動をしている方でも興味のある会社がどのような財務状況であるか理解することが出来ます。

どうせ就職・転職をするならより安全な企業で努めたいですよね?

日商簿記2級を勉強すれば、財務状況のリスクを事前に把握することも可能なるでしょう。

日商簿記2級取得のメリット3「ワンランク上の資格にステップアップする時の基礎になる」

日商簿記2級の知識はワンランク上の資格に挑戦する際の基礎にもなります。

日商簿記2級の知識がベースになる資格といえば、公認会計士、税理士、中小企業診断士、FP、ITパスポート等の資格で役に立ちます。

日商簿記2級の難易度

日商簿記検定2級の過去の合格率と合格者数のデータです。

引用元:商工会議所の検定試験

単純平均ですが、この直近10年間の合格率の平均を出してみると日商簿記2級の合格率は28.50%となっています。

けっして合格率が高いわけではないですが、合格率が低く難関な資格ではないと言えます。

ただ画像を見て頂ければわかるように出題される問題によっては合格率が10%台と低い時もありますので油断は禁物です。

日商簿記検定2級の試験概要

日商簿記検定2級の試験日程

日商簿記検定2級は毎年、

  • 2月
  • 6月
  • 11月

の計3回実施されていますので、日商簿記検定2級を取得しようかなと思ったらすぐ学習に取り掛かれば最短で資格をゲット出来ます。

それぞれ申込期限がありますので詳細は公式HPで確認すると良いでしょう。

日商簿記検定2級の出題範囲と出題形式

日商簿記検定2級は商業簿記と工業簿記の2つの範囲から出題されます。

商業簿記は3級のレベルアップ版、工業簿記については2級から初めて出題される範囲になります。

また、日商簿記検定2級は大問5つで構成されています。5つの構成は大問1~3が商業簿記、4~5が工業簿記となっています。

日商簿記検定2級の勉強方法

日商簿記検定2級に合格するにはスクールがオススメ

日商簿記検定3級の時には独学をオススメしましたが、日商簿記検定2級になるとスクールに通うのがオススメです。

というのも3級と比べると勉強する範囲が広くなり、グッとボリュームが増えるため、例えば社会人のように時間がない方にとってはいかに効率的に勉強することが出来るかがポイントとなってくるからです。

日商簿記検定2級に独学で合格できる?

もちろん独学でも十分合格できる資格ではあります。

しかし独学の場合は

  • 最新の試験情報を取得しづらい
  • 重点的に勉強しておきたいポイントがわかりづらい
  • わからない箇所を質問できない
  • モチベーションを維持しづらい

などのデメリットがありますが、逆に

  • 自分のペースで勉強できる
  • コストがあまりかからない

といったメリットもあるので、ご自身のスタイルに合わせてスクールに通うか、独学でいくか決める方が良いと思います。

日商簿記検定2級に合格するためにはどれくらい勉強しなければいけない?

やはりどれくらい勉強すれば合格できるレベルに到達するのかという目安は把握しておきたいところです。

資格の学校大手TACによると日商簿記検定2級に合格するためには平均200~250時間が必要としています。(参照元:TAC出版簿記講座なおこちらの情報はTACの授業時間も含まれた時間となっています。

仮に250時間必要であったと仮定すると1日3時間の勉強で83.33日かかる計算となります。

約2か月半ですね。1日3時間も勉強する時間を確保できないという方は4カ月くらいは勉強する期間が必要だと思っておくと良いでしょう。

日商簿記検定2級まとめ

日商簿記検定2級を取得すると就職・転職活動でも有利になる上に自分の仕事の幅を広げるきっかけにもなります。

おまけに合格難易度が特別高いわけでもなく、勉強する期間も長期間にわたるわけではないので、是非とも取得しておきたいところです。

以上、「日商簿記2級は何の役に立つ?~経理歴10年のもりゾーが徹底解説~」でした。