経理のお仕事#5 売上高ってなに?

仕事・転職, 会計

経理の仕事を具体的に紹介するシリーズ企画の第5弾は「売上取引」について!

どーも、経理歴10年のもりゾー(@morizoo_dakooda)です。

自分の会社をPRする時に売上高前年比150%達成とか、売上高No1を獲得なんて言葉を耳にすることもよくあるかと思います。

でもそもそも売上高ってどうやって決まっているの?どの時点で売上として認識しているの?売上高が高いとなんなの?なんて思われている人もいるのではないでしょうか?

これから経理の仕事を始める人、経理の仕事に興味がある人向けに、経理歴10年のもりゾーが売上取引についてお話します。

売上とは?

売上とは企業が本業で得た収益のことを言い、損益計算書上一番上に表示される「売上高」を指します。

売上高は様々なビジネスシーンでわかりやすい指標として用いられています。TVでもよく年商10億の事業家等々と使われる機会が多いです。

売上を計上するには?

売上はただ単に商品を売り代金を受け取ったら売上として計上するわけではありません

会計上、売上は原則として「発生主義の原則」と「実現主義の原則」に則って売上として認識されなければなりません。

  1. 発生主義の原則とは、金銭の授受に関係なく取引が発生した時点をもって費用と収益を認識する基準のことです。
  2. 実現主義の原則とは、役務提供とその対価の取得(対価の取得が確実とされるものを含む)をもって売上高の実現とする基準のことです。

売上として計上するためには「取引が発生し、対価の取得が確実となる」必要があります。

混乱しがちなところになりますが、イメージとしてはこんな感じ。(ここでは収益=売上と考えて下さい。)

つまり売上は原則として発生した時点をもって計上しなければなりませんが、売上を発生時点で計上する場合、例えば注文を受けた時点で売上が計上されることになり、金銭的な確実性がない状態で計上されることとなってしまいます。

そこで実現主義の原則に基づいて、「取引が発生しかつ販売(対価の取得が確実)した時点」に売上を認識しましょうということになっています。

しかしここで言う「販売」が実現したと認識できる基準は業種によっても異なります。

売上高の計上基準

ここで挙げる基準は以下の6つです。

  1. 出荷基準
  2. 検収基準
  3. 引渡基準
  4. 役務提供完了基準
  5. 工事完成基準
  6. 工事進行基準

1.出荷基準

出荷基準は商品の出荷をもって販売が実現したとする基準で物販を主に行う業種に多く見られます。

例えば通販を考えるとわかりやすいです。

あなたが楽天市場で服飾関係の出店をしている人だとします。

その場合の商流は基本的には①商品の仕入れ、②商品の展示(楽天市場への出品)、③消費者からの注文、④商品の出荷、⑤納品、⑥入金

この出荷基準で売上計上されるのは④商品の出荷時点です。

2.検収基準

検収基準は売り手が商品を納品し買い手側が承認(検収)をした時点をもって販売が実現したとする基準です。多くの場合は取引先より検収書を貰うことがほとんどで、この検収書に記載されている検収日が売上計上される日になります。

検収基準の場合の商流は①見積り、②契約、③納品、④検収、⑤請求、⑥入金のような形になります。ソフトウェアの受託開発を行っている業種などは検収基準であることがほとんどです。

3.引渡基準

引渡基準は商品を引き渡した時点をもって販売が実現したとする基準です。例えば不動産賃貸業などに多く見られ、客に鍵を引き渡した時点で販売が実現したとするケースがあります。

4.役務提供完了基準

役務提供完了基準はサービスの提供が完了した時点をもって販売が実現したとする基準です。これはちょっと特殊かもしれません。

例えばソフトウェアの販売と保守・運営を行っている会社があったとして、販売したソフトウェアの3年間保守サービスを150万円で請負った場合、基本的にはこの150万円を一括請求することがほとんどでしょう。

しかし売上計上の時期はその3年間にわたって均等に計上されていきます。

5.工事完成基準

工事完成基準は工事が完了し引渡しをもって販売が実現したとする基準です。これは建設業で主に採用されている売上計上基準です。

工事の対価は継続的に貰っていますが、売上自体は完成し引き渡すまで計上されません。例えば工事の請負金額1,000万円の請負契約をした場合の例は以下の通り。

6.工事進行基準

工事進行基準は工事の進捗度に応じて売上を計上していく基準です。こちらも建設業で主に採用されている売上計上基準です。

まとめ:売上取引は会社の規模を表す重要な指標

売上高は損益計算書上一番最初に目がいくところです。単純に売上が多いか少ないかだけで会社の成長性や規模などの分析をすることは難しいですが、会社の利益の大元となる数字で重要性の高い項目です。

 

それでは売上取引のまとめです。

  • 売上高は発生主義と実現主義の原則に基づいて計上される
  • 売上高の計上基準は6つある
  • 売上高は重要な指標の一つ

以上、「経理のお仕事#5 売上取引」についてでした。

次回は売掛

 

 

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