経理のお仕事#6 売上債権って何?
経理の仕事を具体的に紹介するシリーズ企画の第6弾は「売上債権」について!
どーも、経理歴10年のもりゾー(@morizoo_dakooda)です。
前回売上取引について説明しました。売上の計上基準や計上タイミングがお分かりになったかと思います。そこで次に説明するものが「売上債権」です。
売上債権とは?
売上債権とは売上を既に計上したにもかかわらず、まだ入金がされていない売上代金のことです。
売上を計上した=代金を請求する権利を得た=売上債権の発生となります。
一般的に売上取引が発生した場合、すぐに入金してもらうのではなく、一定期間の取引をまとめて請求し後日入金してもらいます。
これを掛け取引と言い、債権者は売掛金を債務者は買掛金or未払金が会計の帳簿に載ることとなります。
売上債権が計上されるときの仕訳は?
売上債権は売上が計上されると同時に発生します。ですので、仕訳は以下のようになります。
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
売掛金 | 100 | 売上高 | 100 |
売掛金は資産科目なので、代金が回収されない限りずっと貸借対照表に残ってしまうものです。
売掛金が回収された場合の仕訳は以下の通りです。
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
預金 | 100 | 売掛金 | 100 |
借方に溜まっていた売掛金を回収することによって消すことが出来ます。
売上債権が回収できなくなってしまったら?
本来なら売上債権は何が何でも回収をしなければなりません。しかし、仮に取引先が倒産してしまった場合、回収はおそらく不可能でしょう。
その場合は「貸倒損失」という費用科目を計上し、売掛金を消します。※貸倒損失については別の記事でまとめたいと思います。
仕訳は以下の通りです。
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
貸倒損失 | 100 | 売掛金 | 100 |
せっかく売上が上がったのに代金が回収されなければ、損失として戻ってきてしまうのです。
売掛債権は回収予定を経理が把握していないとダメ
売掛債権の回収責任は営業担当にありますが、売掛債権が回収されているか否かは経理が情報を発信しなければなりません。営業担当は入金情報を見れませんからねえ。
回収予定はいつか?入金が遅れているものがないか?一つの取引先に対して売掛債権が集中していないかなど回収遅延以外にも売掛金を管理しなければならないことはあります。
売掛金の管理はエクセルで簡単に作成出来ます。
ネットで「売掛金管理表」と検索すればたくさんフォーマットが出てきますのでそれを自社用に加工して使うのが一番手っ取り早いかなと思います。
まとめ
売上債権について簡単にまとめます。
売上債権は
- 代金を請求する権利
- 回収責任は営業担当だが入金情報の開示は経理の仕事
- 売掛金管理表を作成してしっかりと管理すること
以上、「経理のお仕事#6 売上債権」についてでした。